最新鋭のコーヒーカップ
★★★★★ 2020年11月に訪問概要
世界のパーク内には、アリスのティーパーティー等いくつかコーヒーカップタイプのアトラクションがありますが、ディズニーランドなら、普通のコーヒーカップではなく、もう少し工夫があっても良いのではないかな、と常々思っていました。そして今回、美女と野獣のストーリーに沿って、部屋を移動していくという最新鋭のコーヒーカップが登場しました、
という感じです。
コーヒーカップのイメージ
トラックレスで「どうやって動かしているのかな」と不思議なくらいスムーズな動きですが、それぞれの部屋の中で描いている軌道は、乗った体感としてはディズニーシーのワールプールとあまり変わらない気がしました。アリスのティーパーティーの中央にある大きなティーポットと眠り鼠が、美女と野獣のオーディオアニマトロニクスに置き換えられているという感じです。
そもそもライドが「魔法のカップ」と呼ばれるコーヒーカップのような形になっています。
カップ自体も回り、そのカップが曲に合わせて縦横無尽に動き回るという、いわゆるコーヒーカップの動きが基本のアトラクションでした。
散見される「酔う」という口コミも、コーヒーカップの典型的な感想だと思います。
カップが回転だけで無く、上下運動する点、部屋を移動する点、回転が自動化されている点、トラックレス化されている点などが従来のコーヒーカップよりも進化している感じ。
コーヒーカップは、元来、動きそのものを楽しむタイプのアトラクションですが、それに、ストーリーや部屋の移動という新しい要素を少々加えたことで新しいタイプのアトラクションになっているのかなと感じました。
良かった点
ボールルームのダンスシーンは、映画と同じくらいにスケールが大きく、迫力がありました。広いスペースをうまく活かし、大きなお城の空間的な広がりが見事に表現されていて圧倒されました。
楽しみ方
このアトラクションは、従来のコーヒーカップがそうであるように、動きそのものを楽しむことがメインのアトラクションなのだろうなと個人的には感じました。そのため、美女と野獣のストーリーはあくまで「おまけ」で、登場人物もディスプレイもミニマムです。(というより必要最小限以下だったような気もします。)むしろそれらにゲストの目が行き過ぎないようになっている気がしました。
コーヒーカップとは本来「ただグルグル回るだけ」の時間を楽しむアトラクションだと思います。このアトラクションはその要素が強いと感じました。
各部屋で、曲を丸ごと一曲ずつ聞かないと次の場面に進まないのも、「ただグルグル回るだけの時間」を楽しむコーヒーカップの特徴が表れているような気がしました。
なので、同じトラックレスでもストーリーを重視するハニーハントやミスティックマナーとは性質が異なるのではないかなと感じました。
感想
アトラクションの外観、エリアの雰囲気、Qライン、プレショー、ライドに乗ってから降りるまで、これらが一貫してストーリーを構成していて、乗り終わると映画を一本見終わった気持ちになります。1回目に乗った時はそれに気づかず、なんの感動もありませんでしたが、2回目乗った時にはそれらに少しだけ気づいて印象が変わり、3回目乗った時には感動して涙が出ました。
昔の格言風に言うなら「美女と野獣に米の飯」(美女と野獣はご飯のように何杯食べても飽きることがなく、噛めば噛むほど味が出る)と言う感じです。
写真を拡大