アナログな不気味さ💀ヨーロッパ風クラシックなお化け屋敷
★★★★★ 2017年5月に訪問
日本でいうホーンテッドマンション。白骨化する絵と伸びる部屋のプレショーは日本と同じで、その後ライドに乗り込みます。ライドに乗ってからも、マダムレオタや勝手に鳴るピアノ、ファントムのヒッチハイク、舞踏会会場等、東京でも見かける場面がいくつか登場します。
待ち時間
平日は5分から15分というところです。奥まったところにあるため、どこかに行く途中で通りすがりに入る、ということが出来ないアトラクションなので、そこまで混みません。特徴
結婚式当日に花婿が結婚式会場に現れなかったため、花嫁が恨んで亡霊になって花婿を探し続ける、というなんとなく現代女性の反感を買いそうな設定になっています。そのため、いたるところに花嫁の亡霊が登場します。見どころ
①見事な庭園
御屋敷の前は、大変贅沢な土地の使い方で素晴らしい庭が設えてあります。不気味さを出すために珍しい種類の植物が多く植えられていますが、どの植物も美しく、しっかり手入れがされていて曇天の空にもよく映えていました。ヨーロッパ絵画から抜け出たようなイングリッシュエンチャンテッドガーデンで、園芸好きな人なら一日中でも見ていられる素敵な庭でした。②ビッグサンダーマウンテンとのリンク
なぜかファントムマナーの中にビッグサンダーマウンテンが登場します。山そのものは大きな絵が描いてあるだけでしたが、西部開拓時代の街並みを再現した場面があり、そこに外人のマネキンが何体も並んでいました。あの人形たちが生きている人間を表現していたのか亡霊を表現していたのか見分けがつきませんでしたが、どちらにしても古めかしい人形が不気味でした。このビッグサンダーマウンテンとのリンク、気にして見ていないと通り過ぎる程度なので、注意してご覧ください。「世界のディズニーリゾートへGo!」の中でも、ゴリさんはビッグサンダーマウンテンが登場することをわかっていたにも関わらず乗り終わった後に「あれ、ビッグサンダーマウンテンなんて出てきた?」とおっしゃっていました。実際に乗ってみてその感覚がよく分かりました。確かに登場しますが、その程度です。③キャストがおどろおどろしい
入り口やライドへ案内するキャストが怖いしゃべり方や脅かしてきて、雰囲気を盛り上げます。日本のホーンテッドのキャストは秋葉原のカフェに居そうな萌え系すれすれのコスチューム(日本人が着るとそう見えるだけかも)ですが、パリ版はもうちょっと怖かったですし、演技もうまく、ゲストは結構楽しんでいました。せむし男とまでは言いませんが、雰囲気があるキャストで、お化け屋敷の情緒が増します。日本もああした方が良いと思います。感想
アメリカのお化け屋敷やホラー映画などでみられる悪魔や人に憑りつくデビル(十字架とかで退治するやつ)や土葬が主流の国におけるゾンビ等は、文化・習慣・信条などの違いにより日本人の感覚にピンとこないものがあり、正直あまり怖くない(と言うより怖さを正確には理解しきれない)と日頃から感じています。個人的には、日本の遊園地にあるような「白い着物を着た女性のお化けがお墓から出てきて人をおどかす」みたいなお化け屋敷が一番怖い気がします。それは多分日本人の抒情にフィットしている怖さだからだと思います。その点、このパリ版に登場するのは正に「白い服を着た女性のお化け」で、日本人の心にもちゃんと届く怖さだと思います。日本やフロリダのホーンテッドなら歩けと言われても平気ですが、このパリ版はライドに乗っているからこそ平気ですが、あの中を一人で歩けと言われたら怖くて絶対に前に進めません。アナログな古い人形が醸し出す不気味な怖さを、皆さんもぜひ味わってみてください。 写真を拡大