ページをめくるたびに新しい世界が‼️
★★★★★ 2019年1月に訪問
香港ディズニー10周年を記念して始まったショー。着ぐるみのキャラクターはミッキー、グーフィー、キングルイの3人だけと少な目。しかもミッキーとグーフィーはナビゲーターで、歌も歌わなければダンスもしません。その分シンガーとダンサーが活躍し、歌と踊りがメインのショーです。
(曲目:"Happily ever after")
(曲目:"The Bare Necessities"、"I Wanna Be Like You")
(曲目:"Part of your world"と"When will my life begin" のremixバージョン、"Touch the sky")
(曲目:"Friend like me")
(曲目:"Almost there"と"Dig a little deeper" のremixバージョン)
(曲目:"Let it go")
舞台上には実際の風は吹きませんが、映像と音楽と照明と特殊効果によって、舞台上に猛吹雪が実に見事に表現されています。この場面は非常に演劇的な表現が用いられていて、余分なものがない(映像のみで生身の人間が一人も舞台上にいない)、研ぎ澄まされた舞台芸術を見ることができます。この場面を見るたびに劇場がアート空間であることを実感します。
(曲目:"Happily ever after")
あと、アナ雪のシーンで客席に降ってくる雪の量が減ったと感じました。スモークの量も減りました。以前は最前列の子どもが雪につられて立ち上がって前に出てきていたのでそれを防止したのか、最前列には殆ど雪が降らなくなり、子どもが歩き出せない2列目以降に雪が振るようにスノーマシンの噴射角度が変更されていたと思います。迫力が減ったような気もしますし、こっちの方が上品にまとまってる感じもしますし。
その他、衣装や大道具に変更はありませんでした。
着ぐるみのキャラクターが極端に少ないので、キャラ好きな方には物足りないショーだと思います。でも歌やダンスがお好きな方なら、そのクオリティの高さに必ず満足されると思います。どのシンガー、ダンサーもしっかり歌ってしっかり踊っていますので、ディズニーキャラクターというよりは純粋に歌とダンスを楽しむショーだと思います。キャラクターや物語があれもこれも詰め込まれた、というよりは、どちらかといえばスッキリとして大人向けのショーです。
ストーリー
ミッキーとグーフィーが不思議な本を前に興味津々。ミッキーが本の中を覗くと、本からオラフが飛び出てきます。逆にミッキーが本の中に入り込んで本が開かれ、以降、様々なストーリーを歌と踊りで見せるという内容のミュージカルショー。ページをめくるたびに場面が変わり、ディズニーキャラクターが本から抜け出してその物語の名曲を歌います。最後にはミッキーが本から抜け出してフィナーレを迎える、というすごく分かりやすい展開です。英語と中国語が混ざったステージですが、分かりやすいのでわざわざ左右に出される字幕を見なくても十分に理解できる内容になっています。展開と見所
オープニング
本の中からオラフが飛び出て来ますが、舞台向かって右側です。舞台向かって左側の前方席だと見えませんので、座席は中央か舞台向かって右側にしましょう。(曲目:"Happily ever after")
ジャングルブック
この舞台で唯一着ぐるみのキャラクター(キングルイ)が歌って踊ります。見所はディズニーのショーでは珍しいボリウッドダンス。当初はキングルイの後ろ(にいるため見落としがち)で軟体曲芸をする人がいましたが、この方、2018年5月のリハブ後は姿を見なくなったので、今後あの曲芸は見られないかもしれません。もし見られたらラッキーと思ってください。(曲目:"The Bare Necessities"、"I Wanna Be Like You")
プリンセス
アリエル、ラプンツェル、メリダがそれぞれ歌います。シンデレラとか白雪姫じゃないところが現代的。仕抜き形式で歌いますが、ここのすごいのはこの3人がこのシーンの最後では一つの曲を一緒に歌うことです。新しい世界に飛び出したい、という願望を歌うアリエルとラプンツェル、自分で闘うことを誓うメリダ。決してウーマンリブっぽくなく、理想の自分の姿を追い求める内容で素敵なシーンです。(曲目:"Part of your world"と"When will my life begin" のremixバージョン、"Touch the sky")
アラジン
オープニングのシンガーがジーニーのヘルメットを被って歌います。ジーニーは顔を青塗りにしないので違和感なくスタイリッシュな感じ。ここに登場するアラジンはダンサーで、ジャスミンはオープニングの女性シンガーです。映像とダンスの見事なコラボも見所。(曲目:"Friend like me")
プリンセスと魔法のキス
外国では知名度の高いティアナ。ミュートトランペットは生演奏。ダンスはトラディショナルブロードウェイ。ジャズっぽく、でも派手目の振付け。ここでも歌とダンスが見所で、ニューオリンズの香り漂うオシャレな場面です。(曲目:"Almost there"と"Dig a little deeper" のremixバージョン)
アナと雪の女王
エルサが雪の中で歌います。ここの背景は映像ならではの幻想美で、吹雪を現代的に表現しています。(曲目:"Let it go")
Snow Storm
エルサがもたらした猛吹雪は、ミッキーが入り込んだ本の中で吹き荒れます。強い風にページは抜け落ち、ミッキーがいたページは風に舞い飛びます。そしてミッキーはオラフが破ってくれたページから外の世界に抜け出します。舞台上には実際の風は吹きませんが、映像と音楽と照明と特殊効果によって、舞台上に猛吹雪が実に見事に表現されています。この場面は非常に演劇的な表現が用いられていて、余分なものがない(映像のみで生身の人間が一人も舞台上にいない)、研ぎ澄まされた舞台芸術を見ることができます。この場面を見るたびに劇場がアート空間であることを実感します。
フィナーレ
本のページをモチーフにした衣装のダンサーとミッキー、グーフィーが登場します。ラストシーン、一瞬だけフラグを持った6人(日によって4人の時も)が登場します。この方たち、ステージでアリエルやメリダなどをしていた方たちが普通のダンサーの衣装に着替えて登場しているので、シンガーファンの方は必見です。(曲目:"Happily ever after")
2017年のリハブ前と後で変わった点
2017年5月に行われたリハブ前後では、構成も振り付けも変わっていませんでした。1点、アラジンの衣装が、以前はオリジナルの映画に近い衣装だったものからリハブ後は鼓笛隊の隊長風の衣装(写真参照)に変わっていました。あと、アナ雪のシーンで客席に降ってくる雪の量が減ったと感じました。スモークの量も減りました。以前は最前列の子どもが雪につられて立ち上がって前に出てきていたのでそれを防止したのか、最前列には殆ど雪が降らなくなり、子どもが歩き出せない2列目以降に雪が振るようにスノーマシンの噴射角度が変更されていたと思います。迫力が減ったような気もしますし、こっちの方が上品にまとまってる感じもしますし。
2018年のリハブ前と後で変わった点
2018年5月に行われたリハブ前後では、ジャングルブックのシーンでアンサンブルの振り付けが一部変更されました。また、前述のとおり、ジャングルブックのシーンでキングルイの背後で軟体曲芸を見せていた人が居なくなりました。それに伴いフィナーレでフラグを持つメンバーが変わっています。その他、衣装や大道具に変更はありませんでした。
感想
イタリア人は「ナポリを見てから死ね(ナポリの美しい景色を見ないうちに死んでしまったら生きていた甲斐がないの意)」と言いますが、私は「ワンダラスを見てから死ね」と言いたいです。着ぐるみのキャラクターが極端に少ないので、キャラ好きな方には物足りないショーだと思います。でも歌やダンスがお好きな方なら、そのクオリティの高さに必ず満足されると思います。どのシンガー、ダンサーもしっかり歌ってしっかり踊っていますので、ディズニーキャラクターというよりは純粋に歌とダンスを楽しむショーだと思います。キャラクターや物語があれもこれも詰め込まれた、というよりは、どちらかといえばスッキリとして大人向けのショーです。
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