ディズニーミュージカルの舞台裏を見学できる「Disney on Broadway Tour」を体験レポ!衣装を試着できます
ニューヨークのニューアムステルダム劇場で2015年夏から開催されている、ディズニーミュージカルの舞台裏を見学できるツアー「Disney on Broadway Tour」を体験してきました。ミュージカル衣装を試着して記念撮影もできますよ。
Disney on Broadwayの歴史と作品
私がディズニーと同じくらい好きなものはブロードウェイミュージカルです。そして、そのブロードウェイにももちろんディズニーは進出しています。
ディズニー・オン・ブロードウェイとも呼ばれる、演劇・ミュージカル制作会社であるディズニー・シアトリカル・プロダクションズが設立されたのは1993年のことです。
日本では劇団四季によって上演されているライオンキング、リトルマーメイド、アラジン、美女と野獣、アイーダの他に、ニュージーズ、ターザン、メアリーポピンズが代表作です。
ブロードウェイには来ませんでしたが、その他にジャングルブック、ノートルダムの鐘なども最近の作品です。アニメーション映画や実写映画の舞台かもあれば、ハイスクールミュージカルなどのディズニーチャンネルオリジナルムービーの作品の舞台化もありますし、今までのディズニー作品とは無関係の作品なども手がけています。
最近の話題は、アナと雪の女王です。2017年の夏のトライアウト(ブロードウェイ以外での公演)が発表されました。
余談ですが、「美女と野獣」でベル役を務めたスーザン・イーガンは映画「ヘラクレス」でメグの声を担当しましたし、「アイーダ」でアムネリスを演じたイディナ・メンデスは映画「魔法にかけられて」と「アナと雪の女王」にキャスティングされています。さらに、現在、ミュージカル「アラジン」にてジェファーを演じているのは映画「アラジン」でジェファーの声を演じたジョナサン・フリーマンです。
Disney on Broadway Tour とは?
ウォークス・オブ・ニューヨークによる「ディズニー・オン・ブロードウェイ・ツアー」が始まったのは2015年の夏で、まだ新しいツアーです。所要時間は2時間半で、料金は大人72ドルです。
Disney on Broadway Tourwww.walksofnewyork.com
タイムズ・スクエアという劇場街のど真ん中からツアーは開始します。劇場街を歩きながら、そして昔の音楽を聴きながら、ブロードウェイの発展と歴史を案内してくださいます。
最終目的地は最古のブロードウェイ劇場であり、ディズニー・シアトリカル・プロダクションズが所有しているニューアムステルダム劇場です。劇場内に入り、そこで劇場の建築様式や歴史についてのお話を聞き、ディズニー・シアトリカルのアーカイブが展示されている小部屋に案内されます。
ニューアムステルダム劇場のお話
ニューアムステルダム劇場は1903年に建てられたアール・ヌーボ様式のブロードウェイ最古の劇場です。現在は、日本でも大人気の作品、「アラジン」が上演されています。
劇場のメゾネットでお話を伺うことができましたが、アラジン用のオレンジの幕以外の撮影は可能でした。劇場の設立当初の上演作品はシェイクスピアの「真夏の夜の夢」であり、作品にあわせて、植物などの装飾が舞台に施され、それは当時のものが忠実に復元されています。
その後、その他の舞台作品やジーグフィールド・フォリーズという若い女性のダンサーたちによるレビューショーが長い間上演されていたようですが、ショーよりも安く楽しめる映画の人気が出てきたことにより、次は映画館として運営していたそうです。スクリーンに映される映画を見やすくするため、パステルカラーのきれいなボックスシートが無惨に壊され、茶色く塗られてしまったそうです。
現在は、観光地の中心であるタイムズ・スクエアではありますが、1980年代はニューヨークで一番怖い地域と言われてしまうような地域になり、人が寄りつかなくなります。
この劇場も、1982年から閉鎖され、劇場内は雑草がはえ、見るに耐えない状態だったそうです。1990年代になり、ニューヨーク市長となったジュリアーニ氏の地域開発と、Disney Theatricalの最初の作品である「美女と野獣」を上演するための劇場探しの時期が重なり、Disneyがニューアムステルダム劇場を買い取り、ニューヨークの観光の中心地の地域開発にも一役買ったのです。
あいにく、リノベーションが間に合わず、「美女と野獣」は別の劇場で上演されましたが、この劇場にて2作目の「ライオン・キング」 が9年間上演されました。ブロードウェイミュージカルロングラン第3位である「ライオン・キング」が現在上演されている劇場にお引っ越ししたあとは、「メアリー・ポピンズ」、その後に現在上演中の「アラジン」の上演が続き、現在に至ります。
ちなみに改装前のニューアムステルダム劇場の外観が東京ディズニーシーのブロードウェイ・ミュージックシアターのモチーフになっています。
また、ほかの劇場と違って、劇場のスタッフの胸にはパークのスタッフと同じネームタグがつけられており、ディズニーのわくわく感が増します。
アーカイブ部屋の見学へ
劇場内でのお話が終わった後は、今までのミュージカルの衣装や小道具、制作過程において作られる舞台の模型などが所狭しと詰まっているディズニーとブロードウェイミュージカル好きの私にはたまらない部屋に案内されます。
美女と野獣
「美女と野獣」のバラや、実際に野獣役が身につけていた野獣の足に見えるような靴や模型が。
メアリー・ポピンズ
「メアリー・ポピンズ」からは格衣装や大道具の一部が。
アイーダ
「アイーダ」からは衣装の数々が。
ターザン
「ターザン」からは舞台模型と舞台でジャングルを表現するために無数に使われていたロープが。
リトル・マーメイド
「リトル・マーメイド」からはアリエルや海の仲間たちの衣装、アリエルがエリックのお城で入っていたお風呂、キング・トリトンの玉座などが。
ニュージーズ
「ニュージーズ」で使われた椅子や新聞紙の束が。
ライオン・キング
「ライオン・キング」からは動物たちが展示されていました。
お待ちかねの記念撮影タイム
一通りの説明を聞いたら、お楽しみタイムです。様々なミュージカル衣装を着たり、アリエル気分で貝型のお風呂に入ったり、キング・トリトンの玉座に座って、記念撮影ができます。
最後は裏道を通って、劇場前にある金色のランプの目の前に出ます。
英語のツアーというところが難点かもしれませんが、このアーカイブに行けるだけでも価値があるツアーだと思います。